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先日保有しているJ-REIT「投資法人みらい」(東証3476)から「第6期資産運用報告」が届いた。

投資法人みらいは目下のところ、絶好調REITと言えよう。
投資価格は上昇傾向にある。

投資法人みらいの概要

スケール

資産規模:2,000億円超(29物件)※2019年4月末現在

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三井物産とイデラキャピタルで50:50

ダブルメインスポンサー体制はJ-REIT業界初。
イデラキャピタルは、上海を拠点とする復星集団(フォースン・グループ)の傘下。

ポートフォリオタイプ

総合型(オフィス55.1%、商業施設18.8%、ホテル20.1%、インダストリアル6%)※2019年4月末現在

2019年6月に商業施設である「MIUMIU神戸」の売却を発表している。

株主優待

奈良市にある商業施設「ミ・ナーラ」内の忍者タウン・金魚ミュージアムの入場料一律500円になる特別優待券

株主優待があるリートはいくつかある。
関東圏に住む私には、この株主優待はまったく嬉しくない。

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投資した動機

2017年4月に購入。
購入動機は、第1期決算を直前に控えても、それでもなお予測分配金利回りが他のREITと比べて高かったから。

2019年4月に追加購入。
同年4月末に投資口分割を控えていた頃。
最初に購入した投資口が十分に利がのっていたこともあり、いわゆる配当落ちの一時的な価格下落も平均購入単価を考えれば、許容できる範囲であったこと。
また、投資口の分割によって流動性が高まり、下落する価格のリカバリーも早いと思えたこと。

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吉?凶?投資法人みらいの合併話

2019年7月4日投資法人みらい(以下「みらい」と略記)とさくら総合リート投資法人(東証3473)(以下「さくら」と略記)が合併を協議していると報じられた。

事の経緯は、さくらがスターアジア不動産投資法人(東証3468)(以下「スターアジア」と略記)から合併提案を受けたことにさかのぼる。

合併提案に対して、さくらは拒絶反応をあらわにした。
この合併提案は、事実上敵対的買収にほかならなかったからである。
弱者がさくら、強者がスターアジアの構図である。

臨時投資主総会では、スターアジア関連グループが持つ議決権、一般の個人投資家のみなし賛成が多いことを勘案すると、合併議案は賛成可決されてしまうことが濃厚である。

みなし賛成について少し説明する。
一般の個人投資主は、議決権を行使しない者が多い。
行使しない場合は、賛成とみなすことになっているからである。

そこで困ったさくらが他のJ-REITのなかから救世主を探した結果、みらいが乗り気になったのである。
力関係でいうと、みらい>スターアジア>さくら、であることが分かる。

こうして、2019年8月31日の同日にスターアジア主導のさくら臨時投資主総会、本家さくら主導の投資主総会の同時開催が予定され、大混乱になっている。

さておき、みらいとさくらは友好的合併を目指すようだが、みらいの本音は違うのではないだろうか。

あくまで私の印象ですが、さくらの経営陣はたちが悪い。
さくらの運営は失策が目につく。
さくらの物件の取得失敗のコストは、投資主への分配金減少という形で現れている。
さくらのスターアジアへの文書による反論は、感情むきだしで、上場企業としては品格を欠いている。

みらいとさくらが合併したあかつきには、さくらの現経営陣はクビにしてほしい。
経営陣の人数が多くなれば、それに伴い役員報酬が多くなり、分配金の減少につながってしまうからだ。

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今後の投資方針

2019年7月11日東証REIT指数が11年7ヵ月ぶりの高値をつけた。
老後資金2,000万円問題が世間を騒がせたのが記憶に新しいなか、高齢者の資金が投資信託を通じてREITに流れていると思われる。
また、国債の低金利が長らく続き、資金運用難に陥っている金融機関、とりわけ地方銀行等の資金がREITを買い支えていると思われる。
今後しばらくこの傾向は続くはずだ。

また、みらいの分配金利回り(現状5%超)は、REIT平均分配金利回り(現状4%弱)と比べても高く、まだまだ価格の上昇余地を残している。

加えて、みらいは2019年4月末に1投資口を4分割し、最低投資単位を引き下げている。
ますます、一般投資家が買いやすい銘柄となっている。

信用格付けについては、みらいは近いうちに引き上げられると思われる。
そうすれば、より価格は上昇するだろう。

さくらとの合併のシナジーは予測が難しいが、長期的にはよい方向に進むと期待する。

今後の方針として、投資法人みらい(東証3473)は保有を継続したい。